「4(よい)2(ふ)6(ろ)」の語呂合わせです。
日本のお風呂は元々むし風呂が主流でした。 しかし江戸時代以後に、浴槽を設けたものが現れ、むし風呂は次第にすたれていきました。 良い風呂の日は、親子でお風呂に入って親子の対話を深めたり、家族同士ふれあいを促すことを目的にしています。 ふろに関する昔話 むかしむかし、あるところに、ふろに入ったことのない、おじいさんとおばあさんがおりました。 ふたりには子どもがありません。 ある日、はじめてふろに入ってアカを落としました。 すると、アカの出ること出ること、あんまりたくさんのアカがたまったので、これであかちゃんの人形を作りました。 するとふしぎなことに、このアカでできた人形が動き出し、人間のあかちゃんになってしまったのです。 「ありがたい、ありがたい。これは、神さまがさずけてくださった子だ」 おじいさんとおばあさんは、このあかちゃんを「力太郎」と名付けて、大切に育てることにしました。 ところが、このあかんぼうは大変な大食らいで、ごはんを食べさせれば食ベた分だけ大きくなり、十五才のころには、名前のように、村一番の力持ちに育ちました。 おじいさんおばあさんは、えらく年をとってしまったので、これ以上はたらいて、力太郎にごはんを食ベさせてやる自信がありません。 どうしたものかと、なやんでいますと、 「おらは旅に出る。百貫目(ひゃくかんめ→約375キロ)の鉄の棒をつくってくれ」 力太郎がいいだしたので、さっそく百貫の棒をつくってやると、力太郎はそれをブンブンふり回して旅に出ました。 しばらくいくと、大男が石をげんこつでくだいて、人を集めています。 力太郎は、石割り男に力比ベをもうしこみました。 「おらの鉄棒を三回半ふり回せたら、おまえの子分になろう。どうだ?」 「いいだろう。できなければ、おれが子分になってやる」 石割り男は鼻で笑って、鉄の棒を手に取りましたが、一ふり半しか回せません。 そこで石割り男は、力太郎の子分になりました。 ふたりが旅をつづけると、お堂を背負って、いばっている男に出会いました。 「おらの鉄棒を三回半ふり回したら、子分になるぞ」 力太郎がもちかけますと、お堂男は、 「なんのこれしき!」 鉄棒を持ちあげましたが、二ふり半しか回せません。 そこで力太郎は、この男も子分にしました。 しばらくすると、人影のない村で、娘がひとりで泣いています。 力太郎がわけをたずねますと、 「じつはこの村には、まいばん化け物がやってきて、つぎつぎと村人をのんでしまいます。今夜は、わたしが食ベられる番なのです」 と、答えるのです。 「そんな化け物くらい、おらたちがやっつけてやる」 力太郎は力強くいうと、かまいっぱいにめしをたかせ、それをペロリとたいらげて、夜を待ちました。 夜中になると、化け物が現れました。 家よりも大きな、大男です。 「まずは、おれがやってやろう」 はじめに、石割り男が立ち向かいましたが、あっけなくのみこまれ、つぎにとびかかったお堂男も、一口でペロリです。 「よし、最後はおらが相手だ! 百貫目の鉄棒を受けてみろ!」 力太郎が鉄棒をふり回しましたが、自慢の鉄棒は、かんたんにねじまげられてしまいました。 「それじゃあ、これならどうだ!」 力太郎は「えい!」とばかりに、化け物のまたの急所をけりあげました。 さすがの化け物もこれにはたまらず、ひっくり返ってうなりました。 力太郎は化け物の腹の上にとび乗ると、あたりかまわずふみつけます。 とたんに、化け物の口からは、これまで飲んだ人たちが、つぎつぎと飛び出してきたのです。 化け物をやっつけた力太郎は、娘を嫁にもらうと、おじいさんとおばあさんを山奥から呼びよせて、村人たちがお礼にと運んでくるめしをたらふく食べながら、しあわせに暮らしたということです。 京都 賃貸よりオススメでした。
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