国連食糧農業機関(FAO)が1981(昭和56)年に制定しました。
国際デーの一つで、発展途上国の人々が食糧不足で苦しまないためにはどうすればいいか考える日です。 FAOが設立されたのが1945(昭和20)年のこの日ですから、それを記念日としてわけです。 食料に関する昔話 夏のある日、キリギリスが野原で歌を歌っていると、アリたちがぞろぞろ歩いてきました。 「おい、アリくんたち。そんなに汗をびっしょりかいて、なにをしてるんだい」 「これはキリギリスさん、わたしたちは食べ物を運んでいるのですよ」 「ふーん。だけど、ここには食べ物がいっぱいあるじゃないか。どうして、いちいち家に食べ物をはこぶんだい。おれみたいにおなかがすいたらその辺にある食べ物を食べて、あとは楽しく歌を歌ったり、あそんだりしていればいいじゃないか」 「でもね。キリギリスさん。いまは夏だから食べ物がたくさんあるけど、冬が来たら、ここも食べ物はなくなってしまいますよ。いまのうちにたくさんの食べ物をあつめておかないと、あとでこまりますよ」 アリたちがそういうと、キリギリスはバカにしたようにハハハハハハッと笑って。 「まだ夏が始まったばかり。冬のことは冬が来てから考えればいいのさ」 そう答えると、また歌を歌い始めました。 さて、それからも毎日キリギリスは陽気に歌ってくらし、アリたちはせっせと家に食べ物を運びました。 やがて夏がおわり、秋が来ました。 キリギリスは、ますます陽気に歌を歌っています。 そしてとうとう、さむいさむい冬がやってきました。 野原の草はすっかり枯れ果て、キリギリスの食べ物は1つもなくなってしまいました。 「ああ、おなかがすいたな。こまったな。どこかに食べ物はないかなあ。・・・あっ、そうだ。アリくんたちが食べ物をたくさんあつめていたっけ、よし、アリくんたちに何か食べさせてもらおう」 キリギリスは急いでアリの家にやってきましたが、アリは家の中から。 「だから、食べ物がたくさんある夏のあいだに食べ物をあつめておきなさいといったでしょう。家にはかぞく分の食べ物しかないから、悪いけど、キリギリスさんにはあげることができません」 と、いって、げんかんをあけてくれませんでした。 キリギリスは雪の降る野原のまん中で、寒さにふるえながらしょんぼりしていました。 いま楽をしているなまけ者は、そのうち痛い目にあうというお話しです。 ※この「アリとキリギリス」は、もとの寓話である「セミとアリ」から変化したお話しです。 「アリとキリギリス」以外にも、「セミとアリ」から変化したお話しは多くて、「アリとコガネムシ」「アリとコオロギ」「トンボとキリギリス」などがあります。 セミが他の昆虫に変化した理由は、お話しの伝わった国に、その昆虫がいなかったり、お話しを伝えた人が、勝手に昆虫を変えたりしたからです。 京都 賃貸よりオススメでした。
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