「おいおい、八こうのやつが病気だってさ。みんなでおみまいってやろうじゃないか」 八五郎(はちごろう)の友だちが、二、三人集まって、おみまいにいくことになりました。「よう、ぐあいはどうだ? 安心しなよ、おれたちがかん病してやるからな」 友だちがいうと、八五郎はうれしがって、「おお、よくきてくれた。まあ、にぎやかに話でもしていってくれ」「そうかい、それじゃあ、何か用があったら、声をかけろよ。えんりょすることはないぞ」と、いって、友だちは、にぎやかに話などをしていましたが、そのうちに花ふだがはじまってしまいました。 勝ったの、負けたのとやっているところへ、八五郎が声をかけました。「もしもし、水を一ぱいくだされ」「・・・」「もしもし、すみませんが、お水を・・・」「ああ、いまやるぞ」 友だちは、声ばっかりで、いつまでたってもきてくれません。 たまりかねた八五郎が、ふらふらとおきてきたのを、友だちがみつけ、「これ、どこへいくのだ、ねていないとあぶないぞ」「水を飲みに」 すると、友だちは、「おお、それならついでに、おれにも、水を持ってきてくれ」「おお、おれはさけだ。さけを持ってきてくれ」「おれにはまんじゅうだ。なければ、買ってきてくれ」「・・・・・・」 この様な友だちを、悪友といいます。
京都賃貸よりオススメでした。
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