「すべての人間は、生まれながらにして自由であり、かつ、尊厳と権利とについて平等である」で始まる「世界人権宣言」が、1948(昭和23)年のこの日、パリで行われた第3回国連総会で採択されました。
それを記念して1950(昭和25)年の国連総会で記念日になりました。
パリ→フランスに関する昔話
あるところに、商人が三人のむすめとくらしていました。
三人のうちでも、末むすめのベルは、とても美しく、心がやさしいのでひょうばんです。
ある時、おとうさんが仕事で近くの町ヘ出かけることになると、一ばん上の姉さんがいいました。
「お月さまの色をした服を買ってきて」
すると、二ばんめの姉さんも、
「お日さまの色をした服を買ってきて」
と、ねだりました。
でも、ベルは何もいわないので、かわいそうに思ったおとうさんが、何度も聞くと、
「・・・バラの花が、一本ほしいわ」
と、答えました。
仕事を終えたおとうさんは、姉さんたちの服を買いました。
でも、バラの花はどこにもありません。
おまけに帰るとちゅう、道にまよってしまったのです。
こまっていると、遠くにあかりが見えました。
近づいてみると、とてもりっぱなお城です。
けれど、いくらよんでも、お城からは、だれも出てきません。
ふと見ると、庭にきれいなバラの花が咲いています。
「みごとなバラだ。これを、ベルのおみやげにしよう」
おとうさんはベルのために、赤いバラをひとえだおりました。
「こらー!」
そのとたんに、目のまえに、おそろしい野獣の顔をした男があらわれました。
「だいじなバラをぬすんだな、ゆるさんぞ! いいか、おまえのむすめをひとり、ここへつれてこい。さもないと、いのちはないと思え!」
と、いって、野獣の男は、パッとすがたをけしました。
おとうさんはふるえながら道をさがし、やっとのことで家にたどりつきました。
おとうさんが、まっさおな顔で野獣の話をすると、ベルはいいました。
「おとうさん、ごめんなさい。わたしがバラをねだったせいです。野獣のところへは、わたしがまいります」
「しかし・・・」
「いいえ、わたしがまいります」
ベルがいいはるので、おとうさんはなくなく、ベルをお城へつれていきました。
すると、たちまち野獣が出てきて、
「このむすめはあずかっておく。おまえは帰れ!」
と、おとうさんをおい返しました。
ベルはこわくて、こわくて、ブルブルと、ふるえていました。
でも、野獣はやさしい声で、ベルにいいました。
「こわがらなくてもいいよ。この城はあなたの城。食べ物も着る物も、ほしいものはみんな、ひとりでに出てくる。どうぞ、楽しくおくらしなさい」
野獣は、時どき食事をしにくるだけでした。
でも、見かけとちがって、いつもやさしい野獣に、ベルはうれしくなりました。
ある日、野獣は遠くの物を見ることが出来る、ふしぎな鏡をベルにくれました。
ベルがその鏡で、自分の家の様子を見てみますと、なんと、病気でねているおとうさんのすがたがうつっていたのです。
おとうさんは、ベルのことがしんぱいで、病気になってしまったのでした。
「おねがい、おとうさんのおみまいに、いかせてください」
「いいよ。・・・でも、かならず帰ってきておくれ」
ベルが家に帰ると、おとうさんは大よろこびで、すぐに病気がなおってしまいました。
けれど、姉さんたちにひきとめられて、ベルはなかなかお城へもどれません。
そんなある晩、今にも死にそうな野獣のゆめをみました。
「たいヘんだわ。はやく帰らなければ」
夢中で道を走り、やっとお城ヘついた時、野獣はグッタリして、もう、口もきけません。
「ごめんなさい、ごめんなさい。わたしが帰らなかったせいなのね。ほんとうに、ごめんなさい」
ベルはポロポロと涙をこぼしました。
そして、その涙が野獣のかおにおちたとたん、野獣のすがたは、りっぱな王子さまにかわったのです。
「ありがとう、ベル。おかげで、魔法がとけました。やさしい人が、ぼくのためにないてくれなければ、魔法はとけなかったのです。・・・ベル、どうか、ぼくと結婚してください」
「はい」
やがてふたりは結婚して、幸せにくらしました。
ディズニーで有名な「美女と野獣」の元のお話しです。
京都 賃貸よりオススメでした。