屋外広告物とは、商店の看板や電柱広告、ポスター、アドバルーンなどで、チンドン屋さんも含まれます。 1973(昭和48)年のこの日、「屋外広告物法の一部改正案」が第71回国会で成立したのを記念して、全日本屋外広告業団体連合会が制定しました。
広告に関する昔話
むかしあるところに、きっちょむさんという、たいへんとんちのじょうずな人がおりました。 あるとき、きっちょむさんは村に奇妙な立て札を立てました。『明日の正午、畑にて、きっちょむが天昇りをいたします』 さあ、村中は大さわぎ、一体何が始まるのかと、その話でもちきりでした。 そして、いよいよ次の日。 きっちょむさんの畑に、村中の人が集まってきました。と、そこヘやって来たのがきっちょむさん。「みなさん、わしもいよいよ今日、天に昇ることになりました。つきましてはお願いがござりますが、天へは、このはしごを伝わって昇りますので、誰か、下でおさえておって下され、それから、わしも最後はにぎやかにいきたいので、他の方々は下で踊りながら、『天昇りは危ないぞ』と、言うて下され。それではみなさま、どうかお達者で」 こうしてきっちょむさんは、少しずつはしごをのぼっていきました。 下では村の衆が天を見あげながら、「天昇りはあぶないぞ、天昇りはあぶないぞ」と、言いながら、そこら中を踊りまわります。 きっちょむさんは、はしごのてっぺんから下の様子を見ていましたが、やがてどうしたわけか、するすると下りてきて、みんなに向かってこう言いました。「せっかく決心して昇りましたが、こうみんなに『あぶない、あぶない』と、言われると、やっぱりおそろしゅうなりました。そんなに危ないなら、今回はやめにします」「・・・・・・」 それを聞いた村の衆は、しばらくあっけにとられていましたが、急にバカバカしくなって、ぶつぶつ言いながら家に帰っていきました。 あとでひとり残ったきっちょむさん、しめしめとばかり、十分にならされた畑を眺めて、「よし、これで今年は、畑を耕さなくてもいいな」と、ニッコリ笑いました。
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