ジャパンケンネルクラブ(JK)が1994(平成6)年に制定しました。 1949(昭和24)年のこの日、同クラブの前身である全日本警備犬協会が創立されたのを記念しています。 この年に開催された第1回の畜犬展覧会では、全国から240頭の犬が参加しました。
愛犬に関する昔話
むかしむかし、ズルタンという年取ったイヌがいました。 ある日、ズルタンは飼い主のお百姓さん夫婦が、ヒソヒソ話をしているのを聞きました。「あのイヌは歯が一本もなくて、泥棒もつかまえられない。もう役に立たないから殺してしまおう。むだなめしを食わせるほど、家は金持ちじゃないからね」 ズルタンは悲しくなって、仲のいいオオカミに会いに行きました。 すると、オオカミが言いました。「良い考えがある。明日、おれがあんたの飼い主の子どもをさらうから、追いかけてくるんだ。森の中であんたに子どもをわたしてやるよ。飼い主はあんたがオオカミから子どもの命をすくった思って、きっと大事にしてくれるようになるぜ」 オオカミの計画は、とてもうまくいきました。 お百姓さんもおかみさんも、ズルタンを死ぬまでかわいがり、大事にするとちかったのです。 すっかり楽な暮らしになったズルタンに、今度はオオカミがこんな事をいいました。「あんたの飼い主のヒツジをさらうけど、この前助けてやったんだから見のがしてくれるよな」「それはだめだ、ほかの事ならともかく、ヒツジを守るのはワシの仕事だ」 オオカミはズルタンに腹を立てました。「よし、あした森に来い。決闘だ! 思い知らせてやるぞ!」 だけど、オオカミと年寄りのズルタンでは、オオカミの勝ちに決まっています。 そこでオオカミは、助太刀(すけだち)を一人つけてきてもいいといいました。 でも、ズルタンの助太刀なってくれるのは、同じ家にすんでいる、三本足のネコしかいませんでした。 ネコは歩くと足が痛いので、しっぽをピンと高く立てていました。 オオカミはイノシシに助太刀をたのみ、森の中で待ちかまえていました。 ところが、ネコのまっすぐなしっぽが長い剣に見えたのでビックリ。「あいつを甘く見ていたな!」「だがネコのやつ、いやにゆっくりだな。きっと石をひろいながら近づいてきているんだ」 怖くなったオオカミとイノシシは、草のしげみに隠れました。 しかし、イノシシの耳がしげみからはみ出て、ピクピクと動いています。「あっ、ぼくの大好物のネズミだ!」 ネコが大喜びでイノシシの耳にかみつくと、イノシシは悲鳴を上げて逃げていきました。 オオカミはビクビク隠れているところを見られて、とてもかっこわるく思いました。「歯が一本もなくても、あんたは強いイヌだ。もう、あんたの家のヒツジをおそうことはしないよ」 ズルタンとオオカミは、また仲直りしました。
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