2010年1月20日(水) 08時25分21秒 |
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1905(明治38)年のこの日、祇園の芸妓お雪が、アメリカ政府の産業にまで強大な影響力を持っていたモルガン商会創始者の甥、ジョージ・モルガンと結婚したことから玉の輿の日といわれています。 落籍料は当時のお金で4万円だったといわれています。
玉の輿に関する昔話
むかし、とても美しくて、やさしい娘がいました。 でも、おかあさんが亡くなってしまい、おとうさんが二度めの結婚をしたので、娘には、新しいおかあさんと、ふたりのおねえさんができました。 ところがこの人たちは、そろいもそろって、たいへんいじわるだったのです。 新しいおかあさんは、自分のふたりの娘よりもきれいな娘が気に入りません。 「まあ、あんたは、なんてかわいくない娘でしょう」 三人は、つらい仕事をみんな、娘に押しつけました。 寝床は粗末なわらぶとん。 着る物は、つぎあてだらけ。 おふろに入ることもゆるしてもらえず、娘のあたまに、いつも、かまどの灰が付いていました。 そこで三人は、娘をシンデレラ(灰かぶりの意味)とよんだのです。 かわいそうなシンデレラでしたが、それでも、おねえさんたちの何倍も何倍も、美しいのでした。 ある日のこと、お城の王子さまが、お嫁さん選びの舞踏会(ぶとうかい)を開くことになり、シンデレラのおねえさんたちにも、招待状がきました。 おねえさんたちは、大はしゃぎです。 シンデレラはおねえさんたちのしたくを手伝い、ニッコリ笑って送り出しました。 それから悲しくなって、シクシクと泣きだしました。 「わたしも、舞踏会にいきたいわ」 「泣くのはおよし、シンデレラ」 「・・・? だれ?」 シンデレラの目の前に、妖精が現れました。 「シンデレラ、おまえはいつも、いい子ですね。ごほうびに、舞踏会へ行かせてあげましょう。まず、畑でカボチャを取っておいで」 妖精が大きなカボチャをくりぬき、つえでたたくと、なんと、金の馬車になったではありませんか。 「まあ、立派な馬車。すてき」 「まだまだ、魔法はこれからよ。さてっと、ネズミとりには、ハツカネズミが六匹ね」 妖精は、つえでハツカネズミにさわりました。 するとみるみるうちに、りっぱな白馬になりました。 別のネズミとりには、大きな灰色ネズミが一匹いました。 「このネズミは・・・」 妖精がつえでさわると、今度は、おひげがりっばな、太っちょ御者(ぎょしゃ→馬車を操る人)に早変わり。 「シンデレラ、つぎはトカゲを六匹集めておくれ」 「はい」 シンデレラの集めたトカゲは、お供の人になりました。 「ほらね、これで、舞踏会に行くしたくができましたよ」 「うれしい。ありがとう。・・・でも、こんなドレスじゃ」 「うん? そうね、忘れていたわ」 妖精がつえを一振りすると、みすぼらしい服は、たちまち輝くような美しいドレスに変わりました。 そして、小さくてすてきな、ガラスのくつもくれました。 「楽しんでおいで、シンデレラ。でも、わたしの魔法は十二時までしか続かないの。決してそれを忘れないでね」 「はい、行ってきます」 お城の大広間にシンデレラが現れると、そのあまりの美しさに、あたりはシーンとしずまりました。 それに気づいた王子が、シンデレラの前に進み出ました。 「ぼくと、踊っていただけませんか?」 シンデレラはダンスがとてもじょうずでした。 王子はひとときも、シンデレラの手をはなしません。 ハッと気がつくと、十二時十五分前です。 「あっ、いけない。・・・おやすみなさい、王子さま」 シンデレラはていねいにおじぎをすると、急いで出ていきました。 が、あわてたひょうしに、階段にひっかかって、ガラスのくつがぬげてしまいました。 でも、取りに戻る時間がありません。 シンデレラは、待っていた馬車に乗って、急いで家へ帰りました。 シンデレラが帰った後も、王子は美しいシンデレラを忘れることができません。 「ぼくは、このガラスのくつの持ち主と結婚する」 そこでお城の使いが国じゅうを駆け回り、手がかりのガラスのくつが、足にぴったりあう女の人をさがしました。 使いは、シンデレラの家にもやってきました。 「足が入れば、王子さまのお嫁さんよ」 ふたりのおねえさんたちは、足をギュウ、ギュウと、押しこみましたが、どうしても入りません。 「わたしもはいてみて、いいでしょうか?」 シンデレラがたずねると、おねえさんたちは大笑いしました。 「なにをばかなことを、いっているの。あんたなんかに、・・・あっ!」 シンデレラがはいてみると、くつはピッタリです。 みんな驚きのあまり、口もきけません。 「あらあら、わたしの出番ね」 そこへ、あの時の妖精が現れました。 妖精がつえを一振りすると、シンデレラはまぶしいほど美しいお姫さまになっていました。 おかあさんとおねえさんたちは、ヘナヘナと、腰をぬかしてしまいました。 それからシンデレラは王子と結婚して、いつまでもしあわせに暮らしました。
2010年1月19日(火) 08時19分38秒 |
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1946(昭和21)年のこの日、NHKラジオで「のど自慢素人音楽会」が開始され、それを記念してNHKが制定しました。 第1回の応募者は900人で予選通過者は30人、実に競争率30倍の超難関でした。 今でも12倍を超える人気長寿番組です。
2010年1月18日(月) 08時51分20秒 |
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東京都交通局が制定しました。 1924(大正13)年のこの日、東京市営の乗合バスが東京駅への2系統で営業を開始しました。 このバスはT型フォード11人乗りで、「円太郎」の愛称で親しまれ、都営バスカードのデザインにも使われています。
2010年1月17日(日) 08時25分49秒 |
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1995(平成7)年12月の閣議で制定されました。 この年の1月17日午前5時46分、淡路島北端を震源とする兵庫県南部地震が発生しました。 いわゆる阪神・淡路大震災です。 この災害ではボランティアが活躍し、1995年は日本の「ボランティア元年」といわれました。
2010年1月16日(土) 08時17分59秒 |
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1920(大正9)年、アメリカで禁酒法が実施された日です。 プロテスタントの影響が強かったアメリカではこれまでに18の州で禁酒法が実施されていましたが、この日からアメリカ全土に施行されました。 ところが、健康へ悪影響を及ぼす密造酒の横行や、ギャング出現の引き金にもなりました。
お酒に関する昔話
むかし、あるところに、むすめがひとりある夫婦がすんでいました。 そして、むすめが結婚する日がきました。 結婚式の日には、しんせきや知りあいの人たちを、おおぜいまねきました。 さて、教会での結婚式も無事にすみ、こんどはむすめの自宅で、はなやかなお祝いのパーティーをひらくことになりました。 ごちそうが山のようにテーブルにならべられましたが、まだ、ぶどう酒が出ていません。 そこで父親が、むすめの花よめに、いいました。 「ぶどう酒がなくちゃ、どうにもならん。地下の酒ぐらにいって、もっておいで」 「はーい」 花よめは、酒ぐらにおりていきました。 そして、ぶどう酒のビンをタルの下にあてて、せんをぬいて、ぶどう酒がビンにいっぱいになるのをまっていました。 花よめは、そのあいだボンヤリと、かんがえごとをはじめました。 「わたしは、とうとう結婚したんだわ。これから九か月もすると、むすこが生まれるわ。名まえは、なんとつけようかしら? ・・・そう、チッコ・ペトリロにしましょう。服をきせ、くつ下をはかせ、かわいがって育てて。・・・でも、もし、かわいいチッコが死んだりしたら、どうしましょう。・・・ああ、かわいそうな子、どうして死んでしまったの」 花よめは、ワーッと、なきだしました。 タルのせんは、あけっぱなしでしたから、ぶどう酒は、ザアーザアーと、床にながれっぱなしです。 テーブルについていたお客たちは、いつお酒がくるのかと、まっていました。 でも、いつまでたっても、花よめはもどってきません。 「ちょっと、酒ぐらへいって見ておいで」 と、父親が、おくさんにいいました。 「そうですね。ひょっとしたら、あの子は、ねむってしまったのかもしれませんね。小さいときから酒ぐらで、よくひるねをする子だったから」 母親が、酒ぐらにおりていくと、むすめがオイオイと、ないています。 「まあっ! どうしたの? なにがおきたの?」 「ああ、おかあさん。きょう、わたしは結婚したでしょう。そうすれば、九か月あとには、むすこが生まれるわ。その子の名まえは、チッコ・ぺトリロにしようと思うの。だけどね、おかあさん。もし、チッコが死んだらと思うと、かなしくて、かなしくて」 むすめは、またも、ワーッと、なきだしました。 「ああ、かわいそうな、わたしの孫」 「ああ、かわいそうな、わたしのむすこ」 むすめとおかあさんは、だきあって、なきだしました。 テーブルについていた人たちは、いくらまっても、ぶどう酒が出ないので、イライラしてきました。 「ふたりとも、なにをしているんだ。わしが見にいって、どやしつけてやろう」 父親は、酒ぐらにおりていきました。 すると、妻とむすめは、足までぶどう酒につかりながら、だきあって、ないています。 「おい。なにがおきたんだ?」 「おとうさん、きいてください。この子は、きょう結婚したでしょう。すると、まもなく、むすこが生まれますね。そこで、わたしたち、チッコ・ペトリロって名まえをつけることにしたんです。でも、そのかわいいチッコが死んだらと思うと、かなしくて、かなしくて・・・」 「うん。もっともだ、もっともだ。かわいそうなチッコ・ペトリロ」 父親も、なきだしてしまいました。 三人が、なかなかもどってこないので、 「ぼくが、見にいってきましょう」 花むこは、そういって、酒ぐらに、おりていきました。 すると三人は、足までぶどう酒につかりながら、ないています。 「いったい、どうなさったんです!」 「あなた」 と、花よめが、いいました。 「わたしたち、結婚したんですから、むすこができるわね。わたしは、その子に、チッコ・ペトリロと、名まえをつけることにしたんです。でも、せっかく育ったチッコが、もしも死んだらと思うと、かなしくて、かなしくて。それで、ないているんです」 「はあ? ・・・」 花むこは、さいしょ、じょうだんをいっているのだと思いました。 ところが、本気でいっているのがわかりましたので、三人にどなりました。 「あなたたち三人は、そろいもそろって、なんてばか者なんだ。みんな、お酒が出るのを、まっているじゃないか。いままで、こんなばか者ぞろいとは、思ってもみなかった。ばかばかしくて、気がおかしくなる。こんなうちでは、とてもくらせない。そうだ、いっそ旅にでよう。妻よ。おまえの顔を見ずにいたら、ぼくの気も、しずまるにちがいない。旅にでて、もし世間に、おまえより、もっとばかな者がいたら、もどってきて、いっしょにくらしてやる」 花むこは、さんざんののしって、酒ぐらを出ていきました。 そして、ふりかえりもせずに、旅にでていきました。 旅にでた花むこは、ある川のたもとにつきました。 すると、小舟につんだ、はしばみの実を、大きな熊手ですくいあげている人がいました。 でも、はしばみの実は、熊手のすき間からこぼれ落ちて、なかなかすくえません。 「もしもし。熊手で、なにをしているのですか?」 「ああ、さっきから、何度もすくっているだが、ちっとも、すくいあげられないんだ」 「あたりまえですよ。なぜ、シャベルをつかわないんです?」 「シャベル? そうか、なるほどね。そいつは、気がつかなかった」 (妻たちよりも、おばかな人が、一人いた) しばらくいくと、川の水を小さなスプーンですくって、ウシにのませている人がいました。 「もしもし。そんな小さなスプーンで、なにをしているのですか?」 「ああ、さっきから、三時間もやっているんだが、ウシののどのかわきが、なかなかとまらねえんだ」 「あたりまえですよ。なぜ、ウシにちょくせつ、川の水をのませてやらないんです?」 「ちょくせつ? おおっ、それはいい考えだ」 (これで、おばかが、二人めだ) 花むこは、また、あるきつづけました。 すると、畑のくわの木のいただきに、ズボンを手にして、立っている女の人がいました。 「もしもし。そんなところで、なにをしているんです?」 「まあ、だんな、きいてくださいよ。夫が、このあいだ死んのですが、坊さんがいうにゃ、夫は天国へいったちゅうことです。そこで、わたしゃ、もどってきたら、このズボンをはかそうと思って、まってるだよ」 (三人めのおばかだ) 世間には、妻よりもばかな者が、三人もいた。 これでは、うちへかえったほうがよさそうだ。 花むこは、そう思って、うちへかえりました。 この後、うまれた子どもに、チッコ・ペトリコと名づけましたが、チッコ・ペトリコは、とても長生きしたそうです。
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