「1(いい)2(じ)1(いち)2(じ)」=「いい字1字」の語呂合わせです。 日本漢字能力検定協会が1995(平成7)年に制定しました。 この日には、全国から募集した、この年の世相を象徴する「今年の漢字」が発表されます。
漢字に関する昔話
寺子屋(てらこや→いまでいう、学習塾 (→詳細 )へはじめてかよったむすこが、先生から「一、二、三」という字を教わって帰ってまいりました。 家へ帰ると、親父さんにいいました。 「お父っつぁん、もう、先生はいらないよ」 「そいつはまた、どうしてだ」 「それじゃあいうけど、まず一という字は、こう一本ひく。二という字は、こう二本ひく。三という字は、こう三本ひく。何のことはない。かんたんなもんだ。習わなくても、あとは全部わかったよ」 「そうかそうか、えらいもんだ」 親父は、たいへんよろこんで、次の朝になると、用事をいいつけました。 「万八(まんはち)どのをよびたいから、ひとつ、手紙を書いておくれ」 「はい」 むすこは、それから部屋に入ったきり、昼になっても出てきません。 「どうしたのだろう」 と、親父は、むすこの部屋をのぞいて、 「どうじゃ、もう手紙はできたか」 と、きくと、むすこは、 「いいえ、まだまだです。ようやく、五百ばかりひきましたが、万ひくのには、明日まではかかります」 「・・・?」 親父がのぞいてみると、むすこは紙の上に一の字ばかり、いくつもいくつもひいておりました。
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